今回の講師は4年3ヶ月かけて自転車で世界を一周してきた会社員の坂本達さん。会社から「行って来い」と4年3ヶ月の有給休暇をもらうなど様々な人たちから夢の後押しをしてもらった坂本さんに、「夢を叶えるために、今あなたにできること」をテーマに講演して頂きました。
自分の目で世界を見てみたい
私は小学校時代、何度も転校しました。初めて新しい学校に行くときは、前の学校で一番かっこいいと言われている服を着ていきました。お気に入りの服を着ていったつもりでしたが、言われた言葉は「なんだその服は」「見たこと無い」「かっこ悪い」。みんなと違うということで仲間はずれにされ悔しい思いをしていました。
「学校に行きたくない」と言っていると、父親は世界地図を見せてくれて、「今目の前のことはつまらないかもしれない。だけどそれが一生続く訳ではなくて、世界には色んな人が住んで、色んな文化があるんだ」と言ってくれました。
私は自分の目で世界を見てみたい。世界中の人に会いたい。そういう夢を持つようになったんですね。
子供達から学んだ感謝の気持ち
4年3ヶ月間をかけて自転車で世界一周してきました。1年目、アフリカの村の家で泊めてもらうことになりました。当然知っている人もいない、悪い奴がいるかもしれないという所に一人で行くのはものすごく緊張感があります。その家ではお昼を過ぎてもご飯が出てきませんでした。夕方になってやっとご飯が出てきました。そこで初めて知らされました。ここでは一日の食事が2回しかないということです。
今日本の子供達は一日3回食べられるのが当たり前、好き嫌いもほとんどの子があります。私達は食べられているだけでもありがたいことなのに、ついつい日本にいると、私も含めて「あれが欲しい」「あれが無い」。私達は無い物、足りない物を見て文句を言ってしまします。
でも(アフリカの)子供達はどうだったでしょう。あるものを見て「ありがとう」と言っている。
「敵わないな」と思いました。女の子に聞いたんです。「最近嬉しかったことは何?」なんて言ったと思いますか。「最近雨が降ったこと。なかなか雨が降らなかったので雨が嬉しい」。
別の子に聞きました。「妹が笑った。それが嬉しい」。
なんでこの子達はこんな小さいことに感謝できて、感激できるのだろう。
私は人事部採用課というところで学生の皆さんの採用の面接をさせてもらっています。笑顔の人ってやっぱり前に進んでいきます。力があります。笑顔になれるかなれないかは、今目の前の状況をどう捉えるか。「就職活動厳しい」「暑い」と思うか、「今世界中で戦争があったり災害で苦しんでいる人達がいて、たまたまその国に生まれて厳しい生活を余儀なくされている人達もいる。一方でスーツを着て、行きたい所に時間通りに着けて就職活動が出来る。ありがたい。」
目の前のことをどう捉えるかで、笑顔になったりならなかったりします。笑顔になったら本当に物事はうまくいくと思います。うまくいかない時は今目の前のこと、ある物を見る。足ることを知る。そんなことを(アフリカの)子供達に教えられた気がしました。
自分にあるものを活かす
子供の頃から気が弱かった私は、世界一周に出たのが26歳の時でした。世界一周行くのに気が強い方がいいと思っていた私は行く前に父から手紙をもらいました。父の手紙には、「達は小さい頃から気が弱かった。それは世界一周に行くのに決して悪いものではないよ。それは欠点ではなくて達の個性だからそれを活かせ」と書かれていました。
「なんだそれ」と思いました。
私は正直、体も気も強い方が良いに決まってると思っていました。熊のような方が襲われないと思っていました。だけど父親が書いていたのは気が弱いということは、危険を予知する能力があるということ。色んなことに敏感だからそれは活かせる。
さらにこう書いてありました。色んな他の人に見えないようなものが良く見えるので、チャンスを掴める性格だ。色んなサインを見逃さないからチャンスが来たら掴める。父は気が弱いから世界一周辞めとけとは言わずに、長所とまでにはいかないけれどもそれを活かすことで世界一周が出来るのだと言ってくれました。
実際世界一周しようと思ったら危険を予知しなければいけない。チャンスも掴めなければ走れない。父が言っていたことはまさにそのとおりでした。自分なりの世界一周をしろ。自分なりの生き方を自分の持っているもので生きていけ。実は世界一周して幸せってどこにあるんだろう。自分はどうやって生きていけばいいのだろう。今自分の足元にある自分を活かせと。言われたような気がしました。皆さんも今あるものを大事にして行動してみて下さい。
>>坂本達さんのウェブサイト http://www.mikihouse.co.jp/tatsu
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